ContractS開発者ブログ

契約マネジメントシステム「ContractS CLM」の開発者ブログです。株式会社HolmesはContractS株式会社に社名変更しました。

スクラムチームに新しい仲間が入るので、ドラッカー風エクササイズによるチーム期待値調整ワークをやってみた

こんにちは。Holmesでスクラムマスターをしている吾郷です。

今回はチームビルディングの一環として行ったドラッカー風エクササイズについて振り返っていきたいと思います。

前提・状況

現在弊社では、毎月会社に数名の新しい仲間が入ってくれています。嬉しいことに、半年一緒にやってきたスクラムチーム(開発メンバー4人)にも、7月から新しい仲間が1名加わってくれることになりました。既存のメンバーはすごく楽しみにしています。

また、タックマンモデルを参考として、チームの成長段階から考えてみましょう。

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仕事ができる人は「正しい衝突」が超得意!から抜粋

半年ほど活動している自チームの段階は混乱期〜統一期といったところでしょうか。チームメンバーが変更になることで、再度形成期を過ごしながらチームを作り上げる必要があります。

目的

そこで、半年やってきたチームの練度をできるだけ保ちながら、チームにおける不安や緊張を緩和し、スムーズに新しい仲間の受け入れを行いたいです。 また、形成期を迎えるチームにおいてお互いのスキルや価値観、期待値を共有・すり合わせを行うことで、今後のチーム活動の基盤とし、成長への後押しとしたいです。

ドラッカー風エクササイズとは

ドラッカー風エクササイズは、アジャイルサムライで紹介されたチームにおける期待をすり合わせるための手法です 具体的には、以下の4つの質問に答えます。
①自分は何が得意なのか?
②自分はどうやって貢献するか?
③自分が大切に思う価値は?
④チームメンバが自分に期待していることは?

また、今回はカイゼン・ジャーニーを参考として5つ目の質問を追加することにしました。質問は以下です。
⑤その期待はあっているか?
カイゼン・ジャーニーで言及されていますが、最初の4つの質問は自分に視点を置いていましたが、5つ目の質問ではメンバーからの回答となります。メンバーからの回答はよりよいフィードバックとして、自信の期待値の調整ができます。

今回は期待値の共有にとどまらず、期待値のすり合わせまで行いたいと考え、質問を追加しました。注意としては、期待値の差異の受け取り方は人によってはマイナスにとらえてしまう場合もあるかと思います。今回は差異がわかることは良いことで、すり合わせのきっかけになることが大事である旨をワークの冒頭で丁寧に説明しました。

実施方法

今回は、リモートワーク状況ということで、オンラインホワイトボードのMiroを使用して行いました。 タイムボックスは一時間とします。

流れは下記です。

  1. チェックイン(実施日がたまたま7月7日でしたので七夕を題材にして行いました。)
  2. 4つの質問にそれぞれ回答2分ずつで回答を入力(質問×2分)
  3. 各メンバーに補足してもらいながら記入内容を共有(メンバー×2分)
  4. 各メンバーの記入内容について質問・深堀り(10分)
  5. 各メンバーの最後の質問に対して、自分の期待とあっているかどうか三段階で評価(3分)
  6. 評価結果についてすり合わせ(残り時間)

また、ワーキングアグリーメントとして以下を設定し最初に共有しました。

・メンバーを絶対に否定しない(否定はしないけど、意見はありです。)

実施結果

以下のような表が出来上がりました。

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結果表
横列が質問、縦列をメンバーとしています。
また、期待の合致度を表す星のカラー定義は以下としています。

  • 青色・・・いい感じで合致している
  • 黃色・・・まあまあ合致している
  • 赤色・・・ちょっと違う

途中で出てきたコメントに関してはオレンジや濃い黄色、青色の付箋で追加しております。
また、画像を見ると気づくかもしれませんが、期待の合致度を表す星についてはメンバーによって青が多めの方、黄色が多めの方とそれぞれ違いが見えて面白かったです。

チームメンバーの感想(一部抜粋)

KEEP
・普通に楽しい会だった
・スプリントでの良い息抜きになった
・メンバー間のコミュニケーションが更に活発になった気がする
・新しく入ったメンバーが他メンバーを把握するのに良いと思いました
・自分自身の見直しが出来た

TRY
・POも声をかけるべき
・コンパクトバージョンでもいいのでQ毎にやってもよいと思いました
・発表者毎に質疑するともっと良さそう

このように嬉しい声がありました。また、カイゼン案などの意見もくれたので、参考にしながら次回以降のTRYとして実践していこうと思います。

発表者毎に質疑するともっと良さそう

こちらに関しては、各メンバーの記入内容についての時間をまとめて取ってしまったため、前の時間で最初の方に共有してくれた方の内容を思い出しにくく深堀りづらいという状況が生まれたためです。一人ひとりに焦点を当て、チームで共通認識を持てる方が良いと思いますので、要カイゼンとしました。

POも声をかけるべき

また、こちらに関してですが、スクラムを知っている方はご存知の通りスクラムチームは、PO・SM・開発チームで構成されています。しかし、最近スクラムイベントはまだしも、こういったチームビルディングイベントになるとPOの招待を忘れがちになる現状があります。非常に痛いです。POもよく嘆いております。そこで、チームメンバーとPOの架け橋となるべきSMが、POのことを忘れないようにPOの写真を机の横に置いておくTRYをやってみようかなと思った次第です。

更に、今回もう一つのポイントであった新しい仲間からの感想も抜粋させていただきます。

・メンバーの個性(落ち着きと秩序と盛り上げ)や、フロントとバックエンドのバランスがいいなと思いました。
・みんなが謙虚で、承認し合う雰囲気は素晴らしいです。
・自分が考える期待されていることと、メンバーから期待されていることが近しく、やりたいことが受け入れられており、チームで動く土台にりました。

ということで、なんかいい感じですねΣ(゚∀゚ノ)ノキャー 実施してよかったです!

感想

前提として、スクラムにおいてチームメンバーが変更されることはあまり良しとされておりません。しかし、新しい仲間が加わることによる新しい風(経験、知識、観点)はチームにとって新鮮さを保ち続けるいい要素になります。また、新しいチームを作り上げていくという課題を乗り越えることで一層チームとして成長できるのではないかと考えております。とはいえ、頻繁な変更(ここでいう頻繁の定義はチームや会社の状況によります)を行うことによるチームへの負荷というもの存在しますので、状況を判断してチームの変更可否を決めていくのがいいかと思います。

また、今回のワークで加筆すべき良かった点としては、メンバー同士の期待値のすり合わせができたというのはもちろんのこと、スクラムマスターとしてチームと接していた自分自身への期待値・評価のすり合わせも行うことができたということです。これまでは見えにくかったチームから自分への評価を聞けたことは、今後の活動を行う上でも大きな後押しとなると思います。

チームビルディングに迷っている方、スクラムマスターとしての成果に不安がある方は是非おすすめします!

最後に

Holmesはエンジニア・デザイナーを募集しています
興味がある方はぜひこちらからご連絡ください!

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